【実写レビュー】α99IIのおすすめ望遠ズームは?”ミノルタ80-200mm F2.8G vs ソニー70-200mm F2.8 G SSM II”(その2)

【実写レビュー】α99IIのオススメ望遠ズームは?”ミノルタ80-200mm F2.8G vs ソニー70-200mm F2.8 G SSM II”(その2:ソニーレビューとまとめ編)

前回(その1:比較編)では、ミノルタ80-200mm F2.8Gとソニー70-200mm F2.8 G SSM IIについて、中央部(ピント位置)と周辺部の描写を実写で比較してみました。

関連記事【実写レビュー】α99IIのおすすめ望遠ズームは?”ミノルタ80-200mm F2.8G vs ソニー70-200mm F2.8 G SSM II”(その1)

今回は、ソニー70-200mm F2.8 G SSM IIを少し詳しくレビューし、前回の描写比較を踏まえたまとめを書きたいと思います。

ソニー 70-200mm F2.8 G SSM II(SAL70200G2) の特徴

ソニー 70-200mm F2.8 G SSM IIの光学系は、ミノルタAF APO TELE ZOOM 70-200mm F2.8 G(D) SSM(2003年発売)を継いだものです。

2013年にSSM IIとなり、「ナノARコーティング」を採用したことで、黒が締まったヌケの良いクリアな画質を実現、としています。
黒が締まった一方で、逆光に対してはゴーストが出やすい、という報告もあります(実際その通りです)。

また、AFの動体追尾性能が向上し、従来比で約4倍の高速化を実現、としています。

その他、防塵防滴に配慮した設計となっています。

 

ソニー 70-200mm F2.8 G SSM II (SAL70200G2)の使用感レビュー

このような特徴のレンズですが、実際のところはどうでしょうか?
※以下の作例は、すべて99IIでのJPEG撮って出し(リサイズのみ)です。

描写

【実写レビュー】α99IIのオススメ望遠ズームは?”ミノルタ80-200mm F2.8G vs ソニー70-200mm F2.8 G SSM II”(その2:ソニーレビューとまとめ編)

「ナノARコーティング」で謳っている「黒の締まり」。
確かにこれはいいですね~。

高コントラストでヌケが良く、全体が引き締まった描写はさすが。
クリアで上質な描写は、撮影中の気分も上げてくれます。

 

逆光耐性

【実写レビュー】α99IIのオススメ望遠ズームは?”ミノルタ80-200mm F2.8G vs ソニー70-200mm F2.8 G SSM II”(その2:ソニーレビューとまとめ編)

逆光に対しては、ゴーストがびっくりするくらい盛大に出ることがあります。

ただ、(子供撮りなど)通常使用では気になったことはなく、前もってクセを掴んでおいたり、逆にゴーストを利用するなど対処できればと思います。
朝日や夕日はダメですね。

 

ボケ味

【実写レビュー】α99IIのオススメ望遠ズームは?”ミノルタ80-200mm F2.8G vs ソニー70-200mm F2.8 G SSM II”(その2:ソニーレビューとまとめ編)

ボケについては、文句はないでしょう。

【実写レビュー】α99IIのオススメ望遠ズームは?”ミノルタ80-200mm F2.8G vs ソニー70-200mm F2.8 G SSM II”(その2:ソニーレビューとまとめ編)

大口径ゆえ積極的にボケを活かしたいですね。

 

【実写レビュー】α99IIのオススメ望遠ズームは?”ミノルタ80-200mm F2.8G vs ソニー70-200mm F2.8 G SSM II”(その2:ソニーレビューとまとめ編)

気になるのは、↑の写真のような口径食ですね。
まあ、ズームレンズなのである程度は仕方のないところです。

 

AF性能

【実写レビュー】α99IIのオススメ望遠ズームは?”ミノルタ80-200mm F2.8G vs ソニー70-200mm F2.8 G SSM II”(その2:ソニーレビューとまとめ編)

99IIとの組み合わせでは、AFは最高に快適です。

動体もしっかり追従してくれます。
実感としては、70-300mm F4.5-5.6 G SSM IIと同等、もしくはそれ以上かもしれません。

AF機構が全く異なるので比較できませんが、私の場合、撮影時にミノルタとの違いを一番感じるのがこのAFです。
ミノルタも動体でなければAFは高速で快適ですが、SSMの静かなAF作動と動体の追従性能、そして99IIのハイブリッド位相差AFにより画面全体でAFが可能という安心感は、やはり次元が違います。

 

評価

  • ミノルタ 80-200mm F2.8G
    良い点 コンパクトで携帯性◎。収差を残した描写傾向で人物やポートレートなどにおすすめ。
    気になる点 絞り開放や条件によっては収差が見られ、周辺部の甘さが見られる。99IIではレンズ補正やハイブリッド位相差AFが不可。

ミノルタは、収差を残したボケ味のやわらかい描写が特徴。
特に人物やポートレートにおすすめで、ミノルタらしい独特の空気感がたまりません。
周辺部の甘さが気になりますが、絞れば99IIにおいても十分高精細な描写が得られます。
また、このクラスとしてはコンパクトでAFも速いので、携帯性を活かしてスナップや普段撮りにもいいですね。
APS-Cカメラ(あるいは99IIのAPS-Cモード)であれば、周辺部は気にせず、120-300mm相当の望遠ズームとして使えます。
現在は、中古で比較的入手しやすい価格で出ることがありますので、F値の暗いズームレンズからのステップアップを考えている方にもオススメです。

 

  • ソニー 70-200mm F2.8 G SSM II
    良い点 絞り開放から抜群の解像感。動体のAFも◎。収差が少なくあらゆるシーンで信頼できる描写。
    気になる点 高額。逆光でゴーストが盛大に出ることがある。

ソニーは、高額な分、基本性能は明らかに上です。
収差も少なく、人物や風景はもちろん動体まであらゆるシーンで活躍するレンズと思います。
特にAFの性能はすばらしく、動体だけでなく、スナップでも瞬時に決まり、チャンスを逃しません(99IIではハイブリッド位相差AFが使えることも大きい)。
また、SSMゆえの静かなAF作動と5軸手ブレ補正もあって、ほとんど手ブレが気にならないのも魅力です。
黒が締まったクリアな画で、99IIでは撮って出しでも十分なことが多く、99IIとの総合的な相性の良さを感じます。

 

まとめ

ソニーは、価格差の分を裏切らない高性能のレンズですが、いきなりこのレンズを購入するにはハードルが高いですね。
99IIの性能をフルに発揮させたい場合や大判印刷を想定する場合はやはりソニーとなりますが、普段撮りにはミノルタも十分な性能で、コンパクトで比較的入手しやすい価格でもあることから、これからF2.8の大口径望遠ズームを購入される方は選択肢の一つとして検討してみてください。

ただし、99IIをお使いの方は、いずれソニーSSM IIの物欲に耐えられなくなるかもしれないこともお忘れなく…。

ところで…、
Aマウントはミノルタ、ソニー、ツァイスといいレンズが充実していて、中古で入手しやすいのも魅力ですね。
Eもいいですが、Aもまだまだ、これからも評価されて欲しいなあ。。。

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