2017秋は豊作? やんばるの森にドングリを拾いに行こう!
沖縄ではあまり馴染みのないドングリ。
本土では、子供の頃、公園などに植えられた木で秋にドングリ拾いをした経験があると思いますが、沖縄の公園にはドングリの木がほとんどないので、あまり馴染みがないようです。
でも、本島北部のやんばるの森は、日本最大のオキナワウラジロガシをはじめ、まさにドングリの宝庫!
ドングリのなる木がたくさんあります。
2015年、2016年とやんばるの森のドングリは不作でしたが、2017年は違います!
場所によって少ないところもありますが、木によってはたくさんの実をつけ、豊作です。
やんばるでは、ちょうど冬の今がドングリの季節。
さあ、ドングリを拾いに出かけてみませんか?
ドングリとは?
ドングリは、シイ、カシ、コナラ、クヌギなど、ブナ科植物の木の実の総称です。
ドングリ以外にも種類によって呼び名があるものがあります。
例えば、シイは「椎(しい)の実」と言ったり、クリは「栗(くり)」ですね。
ドングリのまわりには、殻斗(かくと)と呼ばれる固いものが全体を覆ったり、帽子のようにくっついています。
殻斗は、一般的には「ドングリの帽子」のイメージがありますが、スダジイのように皮状のものが覆ったり、クリのように棘状のイガが覆ったり、種類のよっても様々です。
やんばるの森のドングリ
それでは、やんばるの森で見られるドングリを紹介します。
オキナワウラジロガシ
丸くて大きな日本最大のドングリ。
収集家垂涎のドングリですが、やんばるでは少ないですね。
上の写真は、林道を歩いている際に偶然見つけたもの。
緑色ですが、1週間ほどで茶色になりました。
オキナワウラジロガシは、沢筋の斜面などで見られます。
板根(板状の根)が発達するのが特徴です。
林道から板根が発達したオキナワウラジロガシを見つけたときは、足元を要チェックです!
マテバシイ
細長い大型のドングリで、本土では公園などによく植えれているお馴染みのドングリです。
やんばるではあまり見る機会はありません。
写真は、昨年拾ったもの。
木が小さく、ドングリも少量でした。
ツブラジイ
丸い小型のドングリで、「円(つぶ)ら」なドングリの「シイ」という意味ですね。
次に紹介するスダジイとともに、ドングリが独特の皮状の殻斗に覆われているのが特徴です。
渋みが少なく、食べられるドングリです。
上の写真のように筋が入っているものも見られます。
やんばるでは、スダジイほど多くはありませんが、場所によってはツブラジイがたくさん見られ、混生しているようですね。
スダジイ
細長い小型のドングリ。
ツブラジイと同じ仲間(シイ属)で、皮状の殻斗で覆われ、実は食べることができます。
スダジイは、やんばるの森を構成する代表種。
ブロッコリーのようなモコモコした照葉樹のやんばるの森は、主にこのスダジイから成ります。
地元沖縄では「イタジイ」と呼ぶこともあります。
ドングリを並べてみた

左から、オキナワウラジロガシ、マテバシイ、ツブラジイ、スダジイ
これら4種のドングリを並べてみました。
やはり、オキナワウラジロガシは大きくてまん丸ですね~。
ツブラジイとスダジイの違いは、ツブラジイの方が丸く太った形で、スダジイは細長い形のものが多いです。
大きさは、図鑑ではスダジイの方が大きいとありますが、やんばるでは同じくらいか、ツブラジイの方が大きい印象です。
どこで探す?
やんばるでドングリを探すのは、林道がオススメ。
スダジイやツブラジイなら、たくさん落ちているところを車を走らせて探すのがいいと思います。
まとめ
沖縄ではあまり馴染みのないドングリですが、北部やんばるの森はまさにドングリの宝庫!
ドングリは、鳥類をはじめリュウキュウイノシシやネズミ類など、森の動物たちの大切な餌資源でもあります。
今年は豊作のドングリが多く、きっと動物たちも大喜びですね。
みなさんも、ぜひやんばるの森にドングリ探しに出かけてみてください。