やんばるの森に「ツマムラサキマダラ」(チョウ)を見に行こう!
「ツマムラサキマダラ」というチョウをご存知ですか?
ツマ(羽の先)が美しいムラサキ色のマダラチョウ(体がまだら模様)の仲間で、ゆっくりとひらひら飛ぶ、いかにも南国らしいチョウです。
やんばるでは、林道沿いのセンダングサの花で普通に見ることができます。
特に、秋に数が多くなり、今年はちょうど今がピークでしょうか。
ということで、やんばるに出かけた際には林道で少しとまって、ぜひこの美しいチョウを観察してみてください。
ツマムラサキマダラとは?
ツマムラサキマダラの仲間は、広く東南アジアに分布するチョウで、模様のよく似た様々な種類が知られています。
この仲間は、大型でゆっくりひらひら飛ぶせいか、沖縄ではよく台風などで飛ばされてきたと思われる個体(迷蝶)が一時的に発生することがあります。
このツマムラサキマダラも、本来、沖縄(日本)にいないチョウでしたが、1970年代に八重山諸島で、90年代に北上して沖縄諸島でも見られるようになりました。
今では沖縄本島でもすっかり定着して、やんばるでは普通に見ることができます。
ツマムラサキマダラを観察しよう
やんばるでは、真冬をのぞきほぼ一年中見ることができますが、最も多く見られるのが9~11月の秋です。
林道沿いや林縁のセンダングサの花に吸蜜に訪れている姿がよく見られます。
ゆっくり飛ぶ大型のチョウなので、虫網で子供でも簡単に採ることができますよ。
また、アゲハチョウの仲間のようにせわしなく花から花へ飛んで吸蜜するのではなく、気に入った花でしばらく吸蜜していることが多いので、観察もしやすいと思います。
このような観察には、ペンタックスの双眼鏡Papilioがあると便利です。
この双眼鏡は最短50cmまで近づけるので、チョウがじっとしている状況なら拡大して観察することができます。
妻は初代Papilioから愛用しています。
オスとメスの違い
ツマムラサキマダラはオスとメスで羽の模様や色が違います。
オスの方が羽の先の紫色が目立ちます。
一方、メスは羽に白色の縞模様があり、まるで違う種類のチョウのようですね。
ツマムラサキマダラの写真を撮ってみよう
一眼カメラと望遠レンズを持っている方は、ぜひ写真を狙ってみてください。
花に止まっている間は羽を閉じていますが、たまに開くときがあり、そのような時がシャッターチャンスです。
ピントはAFで、羽を開いたときを狙って連射するのがいいと思います。
また、フラッシュを使うと、オスの紫色がより強調されて撮れます。
撮るときはしゃがんで、チョウと同じ高さか、チョウよりも少し低い位置からのアングルで狙うのがオススメです。
私が使用しているカメラは、ソニーAマウントの一眼カメラです。
レンズは、70-300mmF4.5-5.6の望遠ズームがAFも速く大型のチョウの撮影には便利ですね。
この記事の写真もすべてソニーのこのレンズ(SAL70300G2)で撮ったものです。
ボケ味も良く、常用レンズです。
まとめ
11月の沖縄は、晴れて風も弱く穏やかな天気が多いです。
暑さも落ち着いてきて、野外での生き物観察にも良い時季と思います。
やんばるに遊びに来られた際は、ぜひこの美しいツマムラサキマダラを観察してみください。