沖縄やんばるから見る浮島現象(2017冬)
先週末は、日本列島を襲った大寒波の影響で、ここ沖縄も朝晩は急激な冷え込みとなりました。
1/17(火)の朝、国道58号を名護から国頭方面に走る海沿いで、曇り空の中、遠方にくっきり伊是名島と伊平屋島を望むことができました。
「曇っていても今日は島がよく見えるな~。」と思っていると「あれ? 島が浮いてる!」
そうです、浮島現象です。
浮島現象とは?
浮島現象というのは、文字通り、遠くの島や船が海面から浮いているように見える蜃気楼の一種です。
これは、暖かい海面と冷たい空気の温度差によって、海面近くの光が強く屈折して起きる自然現象で、気温が急激に低下する冬などに見られます。
まさにこの日がそうだったように、沖縄でも、強い寒気によって急に気温が下がったときなどに見られることがあります。
2017年1月17日の浮島現象
この時は、一眼レフカメラを持っていなかったので、オリンパスのコンデジで撮影。
曇り空でそのまま写してもあまり絵にならないので、アートフィルターのドラマチックトーンで撮ってみました。
拡大してみると、しっかり浮いている様子が写っていました。
この日の気温は、名護の気象データによると、朝の最低が11.3℃、私が見た時間帯の9時の気温は15.8℃でした。
2017年1月18日の浮島現象
翌日も寒い朝で曇り空。
少し霞んでいて前日のようにはくっきりとは見えませんでしたが、やはり浮島現象が確認できました。
しかも、よく見ると前日よりも少し島が浮いているように感じます。
今度はソニーの一眼レフを持ってきたので、望遠レンズで撮影してみました。
なるべく島がはっきり見えるよう、ピクチャーエフェクトでポップカラーを選択、PCで少し補正しています。
この日の気温は、名護の気象データでは、朝の最低が14.1℃、私が見た時間帯の9時の気温は18.0℃でした。
撮影場所は、両日とも大宜味村ですが、場所が異なるせいか見比べると伊是名島の形がだいぶ違いますね。
まとめ
浮島現象は、冬や季節の変わり目などに各地で観測される自然現象です。
沖縄でも気温の下がる冬は見られることがあります。
沖縄の場合、寒い冬の天気というのは、どんよりとした曇り空で、大陸からの冷たい風が吹き、海が荒れる、というパターン。
気温は下がっても、遠くの島が望めるという日は少なく、見られる機会は多くないと思います。
今回のように、冷え込んだ朝に遠くの島が見えるような日は、浮島現象を探してみてはいかがでしょうか。