α99IIとSTF135mmレンズで撮る「至上のボケ描写」

徹底的にボケ描写にこだわった、孤高のMINOLTA STF135mmF2.8[T4.5]。
このレンズがあるがゆえにAマウントを使っている、という方もいらっしゃるでしょう。

現在は、他社からも登場し、最近ではソニーからAFを実現したFEマウントの100mmSTFも発売されました。
元祖であるMINOLTA STF135mmは、発売から20年近くが経とうとしていますが、STF独特のボケ味は今も「至上の描写性能」を誇っています。

MF専用の大口径レンズですが、α99IIであればホールディング、フォーカシング良く、4240万画素の描写が得られ、まさにSTFの性能をフルに発揮させて存分に最高のボケ描写を堪能できます。

今回は、そんなSTF135mmについて、ネイチャーフォトでの例を中心に解説したいと思います。


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STF135mmF2.8[T4.5]とは?

α99IIとSTF135mmレンズで撮る「至上のボケ描写」

STF(Smooth Trans Focus)は、理想的なボケが得られるよう絞りの位置に特殊な光学エレメント(アポダイゼーション(APD)光学エレメント)を設けたレンズです。
この光学エレメントは、中心部が素通しで周辺に行くほど濃度がかかるグラデーションを持ち、ボケを美しくする効果を発揮します。

STF135mmの主な特徴として、次のようなものがあります。

  • 前後のボケも点光源状のものも、非常に柔らかくなめらかなボケ味が得られる。
  • 口径食によるケラレがなく、画面周辺まで均等なボケが得られる。
  • ボケへのこだわりと同時にシャープネスも絞り開放から最高の描写が得られる。

前玉や後玉の口径が大変大きく、実質的には135mmF2相当の大口径レンズを使用しています。
また、開放F値はF2.8ですが、光学エレメントによって、通過光量が減少し、F4.5相当の明るさになるため、T値によって明るさを表示しています。

MF専用ですが、フォーカスリングの感触はなめらからで極上の使い心地。
また、絞りは、レンズの絞りリングでAに合わせたときは、通常のレンズのようにカメラ本体で操作しますが、絞りリングのT4.5~6.7では無段階調整ができるこだわりぶり。

フードは植毛タイプで、レンズ全体が非常に高級感のある造りに仕上がっています。

最大撮影倍率は0.25倍で、純正テレコンが使用可能です。

レンズ構成 6群8枚(APDフィルター1群2枚含む)
最短撮影距離 0.87m
最大撮影倍率 0.25倍
フィルター径 72mm
大きさ 最大径φ80mm、全長99mm
重さ 730g
発売 1998年12月

STF135mmは、ミノルタからソニーに引き継がれ、現在も発売されているレンズです。

 

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背景を”ぼかす”ではなく”とかす”究極のボケ描写

STFは、徹底的にきれいなボケを追求したレンズで、通常のレンズのボケ味とは異なる独特のボケ味を描きます。
それは、背景を”ぼかす”というより”とかす”という表現が適しています。

この”至上のボケ描写”を活かすのに適しているのが、花などのマクロ撮影です。
最大撮影倍率が0.25倍と近接に強く、STFの魅力を最大限引き出せるよう、後ボケだけでなく前ボケも上手く入れてフレーミングしたいところです。

作例

α99IIとSTF135mmレンズで撮る「至上のボケ描写」

α-7 Digitalの試写で当時近所の公園での一枚(2004年11月)。
KONICA MINOLTA α-7 Digital,
MINOLTA STF135mmF2.8[T4.5](T4.5, 1/250, ISO100)

α99IIとSTF135mmレンズで撮る「至上のボケ描写」

APS-Cカメラでは200mm相当のレンズとなる。
KONICA MINOLTA α-7 Digital,
MINOLTA STF135mmF2.8[T4.5](T5.6, 1/500, ISO200)

α99IIとSTF135mmレンズで撮る「至上のボケ描写」

後ボケ、前ボケをバランスよく配置したい。
SONY α99II,
MINOLTA STF135mmF2.8[T4.5](T4.5, 1/100, ISO400)

α99IIとSTF135mmレンズで撮る「至上のボケ描写」

もちろんマクロ以外でも活躍する。
SONY α99II,
MINOLTA STF135mmF2.8[T4.5](T4.5, 1/500, ISO200)

 

もう少し寄りたいときの接写リング(エクステンションチューブ)

STFのボケ味を活かすマクロ撮影ですが、あともう少し寄りたいときに活躍するのが接写リング(エクステンションチューブ)です。
接写リングを使うことで、最短撮影距離を少し短くして、被写体により近づくことができます(無限遠は出ません)。

ケンコー・トキナーの接写リングセットは、12mm、20mm、36mmの3種類がセットになったもので、電子接点があるため、AEも効きます(AFレンズはAFもOK)。

 

実際に、この3種類をそれぞれセットして最短撮影距離で試してみました。
36mmでは、撮影倍率が約0.5倍になります。

α99IIとSTF135mmレンズで撮る「至上のボケ描写」

左上から右下へ、レンズ単体、12mm、20mm、36mm

ピントを合わせた雄しべを拡大して見てみましょう↓

α99IIとSTF135mmレンズで撮る「至上のボケ描写」

左:レンズ単体、右:12mm

α99IIとSTF135mmレンズで撮る「至上のボケ描写」

左:20mm、右:36mm

小さな花や昆虫など、あともう少し寄りたい!ときは12mmの接写リングがオススメです。
12mmであれば解像力の低下は少なく、十分実用の範囲と思います。
20mmになると解像力が少し落ちてきますね。

普通は、STFに36mmの接写リングを付けて撮るということはないでしょう。
36mmは撮影倍率が約0.5倍となるので、もはやSTFではなくマクロレンズの出番ですね。

ということで、STF+36mmとミノルタ200mmF4マクロを撮り比べてみました。
焦点距離も絞りも異なり、撮影倍率も少し違っていますが、本家マクロレンズの解像力はさすがです。
(STFのT4.5は、絞りとしてはF2.8に相当します)

α99IIとSTF135mmレンズで撮る「至上のボケ描写」

左:STF135+36mm接写リング、右:200mmF4マクロ

 

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唯一の弱点?パープルフリンジはLightroomでさようなら

さて、STF135mmですが、唯一の弱点と言えるのが色収差のパープルフリンジ。
条件によっては結構出やすいですね。

ボケ味、シャープネスと最高の描写をしますが、パープルフリンジが出てしまってショック!、なんてこともあるでしょう。
でも、PC上でソフトを使えば簡単に消すことができますので、↓の記事を参考にしてみてください。

オススメ! Lightroomのフリンジ軽減で色収差(パープルフリンジ)を簡単に消してみよう

 

実際に、Adobe Lightroomを使って消したのが↓の写真です。
チョウ(オオゴマダラ)の体や羽の一部にパープルフリンジが出ていましたが、Lightroomの「フリンジ軽減」にあるスポイトでクリックするだけで簡単に消せました。

α99IIとSTF135mmレンズで撮る「至上のボケ描写」

補正前と補正後の比較画像です↓

α99IIとSTF135mmレンズで撮る「至上のボケ描写」

上:補正前、下:補正後

α99IIとSTF135mmレンズで撮る「至上のボケ描写」

上:補正前、下:補正後

 

まとめ

STF135mmは、ボケを活かした撮影では、唯一無二の最高の描写をするレンズです。
ネイチャーフォトをはじめ、ポートレートや商品撮影、点光源をぼかしたイルミネーションなどで活躍してくれます。

MF専用レンズですが、α99IIのファインダーならしっかりピントの山を掴むことができ、また強力な手ブレ補正も効いて、α99IIとの相性は抜群。

STF135mmは、α99IIユーザーにオススメ、というより必須のレンズですね。

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