α99IIで使うミノルタ大三元レンズ実写レビュー(その2:28-70mm F2.8G編)
α99II(ソニーデジタル一眼カメラ)で使うミノルタ大三元レンズとして、今回は28-70mmF2.8Gをレポートしたいと思います。
大口径標準ズームレンズで、内面反射を防止するフレアカッターがレンズ内に設けられているのが特徴です。
では、α99IIでの実写や使用感はどうでしょうか?
ミノルタ AFズーム28-70mm F2.8G スペック
まずは、基本スペックから。
参考として、現行のソニー純正レンズとも比較します。
ミノルタ 28-70mm F2.8G |
ソニー Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM II |
|
レンズ構成 | 11群16枚 | 13群17枚 |
最短撮影距離 | 0.85m | 0.34m |
最大撮影倍率 | 0.09倍 | 0.25倍 |
フィルター径 | 72mm | 77mm |
大きさ | 最大径φ83mm、全長114.5mm | 最大径φ83mm、全長111mm |
重さ | 850g | 974g |
発売 | 1993年4月 | 2015年6月 |
スペックとしては、最短撮影距離が0.85mと長く、寄れないのが難点ですね。
また、付属のフードが何とも頼りない浅い丸型で、当時、花形フードがオプションで別売りとなっていました。
重さは、ソニーの24-70mm F2.8 ZAと比べ、124g軽くなっています。
実際に持つと結構な違いで、ミノルタ28-70mm F2.8Gの方がずいぶん軽く感じます。
実写テスト
実写は、α99IIで、ISO200、絞り優先オート(Aモード)、JPEG(FINE)にて撮影したものです。
フォーカスは、AFで中央固定で合わせています。
広角端(28mm)、望遠端(70mm)で、F2.8(開放)、F5.6、F11における中央部と周辺部の画像について、Adobe Lightroomで等倍表示にしたものを掲載します。
広角端(28mm)
まずは、広角端(28mm)について、全体表示では↑のような画像です。
F2.8(開放)、F5.6、F11における中央部と周辺部(左下)をそれぞれ等倍表示にしてみます。
広角端(28mm)の中央部
広角端(28mm)における中央部の描写は、若干の甘さはありますが開放F2.8からよく解像しており、十分実用レベルではないでしょうか。
広角端(28mm)の周辺部(左下)
広角端(28mm)の周辺部(左下)の描写を見ると、開放F2.8では周辺減光が目立ちますね。
F5.6からはほぼ解消されています。
また、緑の色収差も少し見られます。
望遠端(70mm)
続いて、望遠端(70mm)について、全体表示では↑のような画像です。
F2.8(開放)、F5.6、F11における中央部をそれぞれ等倍表示にしてみます。
望遠端(70mm)の中央部
望遠端(70mm)における中央部の描写は、F2.8、F5.6とも解像していませんね。
どうやら手前にピントが来ているようで、調整が必要なようです。
こちらは、ピント調整して後日改めてテストしたいと思います。
F11まで絞った状態ではしっかり解像しています。
【ピント調整について】(2017/8/6追記)
もう一度テストしてみたところ、F2.8、F5.6の解像は、ピント調整の問題ではなく、これがこのレンズの描写でした。
私の個体によるものなのか(メーカー調整で改善するのか)はわかりませんが、風景撮影など無限遠で撮る場合はF8以上に絞るので、このまま使おうと思います。
作例
※Adobe Lightroomで補正しています。
使用感とまとめ
ミノルタ28-70mmF2.8Gは、1993年発売と古いレンズですが、α99IIでも申し分のない解像力で、現在も風景写真などで十分使用できます(ピントチェックと調整は必須ですね)。
ただし、AF速度はα99IIをもってしても、驚くほど遅いです!
もうこれはどうしようもないでしょう。
逆光性能は、フレアカッターの効果は実感としてありますが、フードは必須です。
付属のものでは頼りないので、自作されている方が多いですね。
私もネットで公開されている方のものを参考に自作しています。
また、色収差は多少ありますが、比較的少な目で、通常はPC上で簡単に修正できます。
オススメ! Lightroomのフリンジ軽減で色収差(パープルフリンジ)を簡単に消してみよう
このレンズの魅力は、やはりミノルタのボケ味でしょう。
ピントが遅くても寄れなくても、このレンズを手放せないのがそのボケ描写、立体感、空気感なんですよね。
AF速度、最短撮影距離、光学性能、防塵防滴などトータルで考えると、α99IIの標準ズームはやはりVario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM IIとなりますが、かなり高額になりますね。
ミノルタ28-70mm F2.8Gはあまり人気がないせいか、中古でもそれほど高くありませんので、風景写真などがメインでAFの遅さなどが許容できるのであれば、α99IIの標準ズームとして検討しても良いのではないでしょうか。
あと、広角24mmが必要かどうかもポイントですね。
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