初心者のための一眼デジカメ【その5:もう一歩上達するために編】
カメラの操作にも慣れ、ある程度狙った写真が撮れるようになったら、次のステップです。
新しいレンズを購入したり、新たな被写体に挑戦したり、楽しみは尽きませんね。
最終回の5回目は、一眼デジカメに慣れてきてもう一歩上達したい人のために、オススメの単焦点レンズや撮影法について書きたいと思います。
単焦点レンズに挑戦
初めてカメラを購入する際は、標準ズームや望遠ズームがセットになったものを購入することが多いと思います。
しかし入門機とセットのズームレンズは、開放F値が暗く、背景をぼかすのはあまり得意ではありません。
(もちろんスマホやコンデジよりはぼかして撮れます)
そこで、ズームレンズで画角の感覚に慣れたら、次は開放F値の明るい単焦点レンズに挑戦してみてはいかがでしょうか?
単焦点レンズは、ズームレンズと異なり、無理のない光学設計で高画質なのも特徴です。
50mm標準レンズ
50mm標準レンズは、開放F値がF1.4など大変明るいものが各社から出ています。
しかも比較的安価なので、最初の単焦点レンズとしてオススメです。
子供や街中のスナップ、人物のポートレートなど、様々なシーンで活躍します。
絞りを思いっきり開けて、前景や背景をぼかした表現を狙ってみてください。
ソニーEマウントおすすめ
APS-Cのカメラでは、焦点距離が35mmのものが35mm換算で約50mm相当となります。
ソニーEマウントのミラーレスカメラでは、レンズ内手ブレ補正もついた「E 35mm F1.8 OSS」がオススメです。
もしポートレートをメインに撮るなら、APS-Cのカメラで50mmを選択というのもありですね。
35mm換算で75mm相当となり、ポートレートにはちょうど良い画角です。
「E 50mm F1.8 OSS」は、低価格でも評価が高く、レンズ内手ブレ補正もついてます。
将来的にフルサイズへの移行を考えているなら、APS-C用の50mmより、フルサイズ用の50mmがいいと思います。
フルサイズへ移行後もそのまま50mm標準レンズとして使うことができます。
マクロレンズ
マクロレンズとは、通常のレンズよりも被写体に近づいて接写できるレンズです。
接写域専用というわけではなく、通常レンズのように無限遠まで撮影可能です。
マクロレンズが1本あるだけで、撮影できる被写体が大きく広がります。
まずは、小さな花や昆虫、お菓子、デザートなど身近なものから狙ってみましょう。
接写域では、被写体との距離が短くなるため、被写界深度が浅くなります。
あまり絞りを開け過ぎず、適度なボケを楽しんでみてください。
ソニーEマウントおすすめ
マクロレンズの焦点距離は、50mm、100mmクラスのものが多く出ています。
100mmは花や昆虫などのネイチャーフォトで、遠目から狙うのに便利です。
身近なものに近づいて接写するなら、はじめは扱いやすい50mmクラスのマクロレンズがオススメです。
「E 30mm F3.5 Macro」は、APS-Cのカメラ用で焦点距離が30mmなので、35mm換算で45mm相当となります。
低価格で高性能なマクロレンズとして有名です。
APS-CのソニーEマウントをお使いの方は、持っていて損はないと思います。
広角レンズ
広角レンズは、焦点距離が短いため、もともと被写界深度が深いのが特徴です。
しかし、開放F値が小さい広角レンズを使えば、広角でありながら背景をぼかすことができます。
特に、最短撮影距離が短く、被写体にぐっと接近できる広角レンズならボケの大きな面白い表現が狙えます。
ソニーEマウントおすすめ
開放F値の小さい広角レンズは、ラインナップが少なく、価格も高め。
純正だけでなく、シグマなどレンズメーカーの選択もありですね。
このレンズは、APS-CのソニーEマウント用のレンズで、35mm換算では24mm相当となります。
F1.4と開放F値が小さく非常に明るいレンズで、広角でボケを活かした表現が可能です。
同じ被写体をレンズを変えて撮ってみる
同じ被写体をレンズを変えて撮ることは、画角の感覚や被写界深度、ボケの表現を覚えるのにオススメです。
下の例では、50mmマクロレンズと15mmの超広角(魚眼)レンズで同じトンボを狙ってみました。
50mmマクロでは、絞りを適度に開けて背景をぼかしつつ、バックの風景を入れています。
被写体のトンボを主張させながらバックの風景も狙ったものです。
(100mmマクロでは画角がもっと狭くなり、この例の場合、背景は緑一色で風景としては写りません)
超広角(魚眼)レンズでは、非常に画角が広く、トンボと周辺の環境がよくわかる写真となりました。
同じ被写体でも、レンズの画角や被写界深度によって全く印象の異なる写真になることが理解できると思います。
どちらが良い悪いではなく、被写体をどのように表現したいかによって、レンズや設定が変わってくるということですね。
夜景にチャレンジ
都会のネオン、暗闇に光る星空など、夜は普段見慣れた景色が非日常のドラマチックな世界に変わります。
夜景の撮影は何となくハードルが高いと思われがちですが、フィルムと違って撮影した画像がその場で確認できるデジタルなら難しくありません。
三脚とちょっとした知識があればだれでも簡単に撮影できるので、興味がある方はぜひチャレンジしてみてください。
三脚は、夜景の撮影では少し重くてもがっしりとしたものを選びましょう。
また、指でシャッターを押すとブレてしまいますので、レリーズケーブルがあると便利です。
カメラがレリーズケーブルに対応していない、あるいは持っていないときは、セルフタイマーを使って指でシャッターを切れば大丈夫です。
(花火のようにタイミングを狙って撮るときはセルフタイマーでは難しいです)
まとめ
単焦点は、ズームできない分、自分の足を使ってベストな撮影ポジションを探さなければなりません。
このことで画角の感覚や特徴が身につくようになります。
少しずつでもいろいろなレンズで、またマクロレンズでの接写や夜景など、様々な被写体にチャレンジしてみくださいね。
カメラやレンズは、決して安い買い物ではなく、どれも高価なものばかり。
でも、時間を記録する写真というのは、お金では買えない価値のあるものと思っています。
家族や大切な友人との思い出、何気ない日常の記録など、愛用のカメラで素敵な写真として残せたら…
それは、きっとかけがえのない人生の宝物になるのではないでしょうか?
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